こんにちは、エクステリア&ガーデンデザイナーふじさき かなこです。
注文住宅を建てる時、必須なのが駐車場ですね。その時、駐車場の大きさはどのくらいにするか悩む方が多いのではないでしょうか。
都市部の場合は、そこまでスペースが取れない、できるだけ庭にまわしたい・・・。地方の場合は、3~4台以上は必要だけどどう配置計画するか・・・?いろいろ悩ましい駐車場問題。
そこで本記事では、最低限必要な駐車場の寸法と計画の考え方を解説します。必要な寸法をおさえて効率的な土地の使い方をしましょう。
駐車場の標準サイズ
まず駐車場の標準サイズを確認します。標準の駐車場は車のサイズを幅1.7m、全長4.5mとして考えています。ステップワゴンのサイズが幅1695mm、全長4690mmですから、一般的なファミリーカーが入るサイズということですね。
道路から直角に入る、直角駐車の場合。幅は2.7m、奥行きは5.5mです。
縦列駐車の場合は、幅が7m、奥行きは2.5mは必要です。
私は以前、分譲住宅の会社で外構設計をしていました。そこの会社ではこの寸法以上になるように計画して販売していました。分譲住宅はどんな車種のお客様が購入されるかわからないのですが、この寸法以上にしておけば駐車できないということはなかったです。
ただし、都市部の分譲住宅でしたので、かなりキツキツではありました。ゆとりのある駐車場計画にしたい場合は、この寸法に30cm~1m程度プラスすると良いでしょう。
駐車場の水勾配
駐車場には「水勾配」をつけます。水勾配(みずこうばい)とは、ゆるい傾斜をつけて道路側に雨水を流すためのものです。一般的に駐車場の水勾配は2~4%に設定します。
気をつけたいのが、勾配がキツくなりすぎないようにすることです。車庫の勾配がキツすぎると、車のお腹や後ろのバンパーをこすってしまう危険性があります。
難しいのが道路の傾斜が強い場合。こちらの絵を見てください。
全面道路の勾配がきつい場合、2台以上の並列車庫計画の水勾配が難しいです。奥はできるだけ平らにしたいので、そこに向かって傾斜をつけていくと、片側がきつすぎる勾配になってしまうことがあります。
こういう場合は、このように2台別々に高さ設定すると入れやすい車庫になります。
軽自動車の駐車場
次に軽自動車の駐車場サイズです。
軽自動車の場合は、標準の駐車場より小さくてOKです。
軽自動車しか乗らないから駐車場は小さくてもいいか?
我が家もそうなのですが、軽自動車しか乗らないご家庭があると思います。そういう場合、「うちは軽だから、駐車場は狭くていい」と考えるのはちょっと待って。
基本的に一生住み続けるつもりで家を建てているとは思います。でも転勤だったり、実家のそばに引越し、家族が増えるなど状況が変わることがありますよね。軽しか乗らないつもりだったけど、普通車に乗り替える必要が出てくる場合があります。
また売りに出す場合、軽しか停められない家というのはマイナスポイントになります。
そう考えると駐車場は標準サイズで考えておいた方が、あとあと困らずに済むと思います。
複数台所有している場合は、そのうち1台が軽専用駐車場でもいいと思います。
まとめ
駐車場の基本サイズ、勾配をおさらいしておきましょう。
<普通車>
直角駐車 幅2.7m、奥行き5.5m
縦列駐車 幅7m、奥行き2.5m
<軽自動車>
直角駐車 幅2.3m、奥行き3.6m
縦列駐車 幅5.1m、奥行き2.1m
<水勾配> 2~4% きつくなりすぎないように気をつける
一番効率よく土地を活用できる配置がみつかるといいですね。ご相談も承っています。
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