こんにちは。エクステリア＆ガーデンデザイナーふじさき かなこです。
外構で一番こだわりたい所と言えば、「玄関アプローチ」ですよね。アプローチは家の顔です。毎日通る場所でもありますし、お客様を最初にお迎えする場所。センスよくおしゃれにデザインしたいですよね。今回は玄関アプローチデザインの基本とセンス良くおしゃれにするコツを解説します。
Contents
アプローチデザインの基本
まずアプローチデザインの基本をおさえておきましょう。
アプローチの幅
基本のアプローチの幅は下の図の通りです。
標準は1.2ｍ。これは荷物を持った人がすれ違える幅です。敷地状況によっては1.2ｍ取れない場合がありますが、狭くても0.9ｍ以上は確保しましょう。広い場合は1.5～1.8ｍ程度に設定することが多いです。あまり広くても間延びした印象になってしまうので、全体のバランスを見ながら考えます。
アプローチの形
アプローチはできるだけ玄関に正対しないように造ると良いです。少しずらしたり、曲げたりすることで全然印象が変わります。
変化をつける事で、空間の広がりと味わいを感じさせることができます。また道路からまっすぐ抜けているアプローチは、玄関ドアを開けた時に中が丸見えになってしまうというデメリットもあります。
ではどんな風に印象が変わるのか、パースで確認してみましょう。
まっすぐのアプローチ
すこしずらした曲線のアプローチ
クランクさせたアプローチ
クランクさせたアプローチに門柱をつけるとこんな感じです。
門柱で玄関をかくす
いかがでしたか？ずらしたり曲げたりした方が、奥行き感が感じられ、おしゃれな雰囲気になっていると思います。また玄関が丸見えにならない方が、奥へと進む期待感も感じられます。ライティングも映えますよ。
アプローチは高低差で魅せよう
次に高低差で変化をつける考え方です。
この図のように、高いところ、中くらいのところ、低いところをつくって立体的に演出するとおしゃれなアプローチになります。
高いところは「樹木」、中くらいのところは「門柱」や「フェンス」、低いところは「花台」や「花壇」、「低木」などを使うといいでしょう。立体感が出ることで空間に厚みが出て印象が変わります。
では実際の例を見てみましょう。先ほどのプランに高低差の演出を加えてみます。
高低差を演出したプラン
いかがでしたか？印象が全然違ってきますね。ぐっとにぎやかに、広がりのある空間に変わりました。
おしゃれなアプローチにするためのコツ
アプローチの基本をおさえたところで、おしゃれなアプローチにするためのコツを3つお伝えします。
建物とテイストを合わせよう
必ず気をつけたいのが、建物とデザインのテイストを合わせること。どんなに素敵なアプローチでも建物に似合っていなければ台無しです。
例えば極端な例ですがこちら。
建物と外構のテイストが全く合っていません（涙）
輸入住宅風のエレガントな建物に、シャープなモダン外構。どちらもそれぞれは素敵なデザインですが、全く合っていないのでちぐはぐな感じです。
こんなの実際はないでしょ～と思ったそこのあなた！
ここまでではなくても、建物と外構のミスマッチは良くあります。というのも外構業者ってピンキリなので、数十年前の流行で時代が止まっているプランナーがいるんです。主に下請け施工をメインにしていて、デザインはめったにしないという会社なんかは、監督がテキトーに数十年前の流行でデザインします。プロの言うことだからと鵜呑みにせず、自分の感性を信じてくださいね。
さて、テイストをそろえた絵を見てみましょう。
建物と外構のテイストがそろうと引き立てあう
どうでしたか？形は変えず素材や商品だけ買えてみました。全体のテイストを揃えると見違えるように素敵になりますね。
床のデザインにこだわってみよう
アプローチは床の面積が大きいので、床のデザインにこだわると素敵です。
注意）アプローチの素材としては、必ず滑りにくいものを選んでください。素敵だからと言って大理石なんかで造ってしまったら雨の日ツルツルすべりますよ。
例えばタイルのアプローチ。一色で舗装しても素敵ですが・・・
タイル1色のアプローチ
こんな風に二色使いにしてみると変化がついてポイントになります。
2色使いのアプローチ
異素材を組合わせるのも素敵です。
レンガと石のアプローチ
素材が増えると合わせるのが難しくなってきますが、こだわって造った気持ちも伝わってきます。床は自由に遊べる場所なので、オリジナルのデザインを考えてみてください。
全体のカラーを統一しよう
建物も含め全体のカラーを統一することも大切です。色がガチャガチャするとそれだけでおしゃれ感がなくなってしまいます。シンプルすぎるかな？くらいでも案外ちょうどいいものです。シンプルなデザインにすれば、アクセントのポストや立水栓、ガーデンアイテムがよく映えます。
詳しくはこちらに解説していますのでご覧ください。
おしゃれな外構をつくるためのデザインのコツ【カラーを統一しよう】
おしゃれなアプローチまとめ
アプローチデザインの基本とおしゃれにするためのコツでした。おさらいしておきましょう。
- アプローチの標準幅は1.2ｍ
- まっすぐよりも、少し曲げて変化をつける
- 高・中・低を意識して
- 建物とテイストを合わせる
- 床のデザインにこだわってみる
- 全体のカラーを統一する
以上でした。自慢したくなるような素敵な玄関アプローチが造れますように。
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