エクステリア&ガーデンデザイナー藤崎香奈子です。
先日、外構の計画はできるだけ早く始めた方が良い、という記事を書きました。何故かというと、 最初に金額を把握しておくことで家づくり全体の予算オーバーを防ぐため、後からでは変更できない箇所を確認しておくため、でした。
[blogcard url=”https://coniwa.net/2018/04/11/exterior-meeting/”]ここで強調しているのは、 計画を早めに始める、ということです。 完成は急ぐ必要はないんです。
今日はそのあたりを書いてみたいと思います。
外構工事の着工をいつにするか
外構工事というのは、戸建て住宅工事のなかでも一番最後の工程です。そのため、 全体の工期の遅れの影響を受けやすく、着工時期を決めるのが難しい工事です。
ありがちなのが、ハウスメーカーから建築の足場は何日までにはずしておきます、と言われていたのにも関わらず、当日現場に行ってみるとまだ外れていないというケース。外構工事は建築足場が外れていないと取り掛かれませんので、こういうケースは本当に困ります。特にお客様から「引越し前までに外構を完成させておいてほしい」と要求されている場合、この数日の遅れが命取りになってくる場合もあります。
足場が外れていたとしても、内装工事が終わっていない場合、建築の施工業者、外構の施工業者が入り乱れて作業をすることになります。その場合、工事車両問題も発生してきます。家の周り中、工事車両が駐車しているなんてことにもなれば、引っ越す前から周辺住民に迷惑をかけてしまうことになります。また工期ギリギリになると、悪天候で無理に作業する、助っ人の作業員を入れて突貫工事など仕上がりにも影響が出てくることがあります。
このようなことがあるため、建築工事と並行しての外構着工はお勧めできません。一番お勧めなのが建築の引渡し後、外構を着工すること。このタイミングであれば、建築業者と外構業者がバッティングしません。そのため、工程を組みやすく作業がしやすくなります。その結果、よりよい仕上がりになることが期待できます。
外構工事を建築業者に依頼する場合は、引渡しまでに外構も含め仕上げてくれますので、着工時期のことを心配する必要はありません。
引越し直後から必要になる設備
引越しまでに完成していなくてもいいとは言え、必要になる設備があります。それは次のもの。
- インターホン
- ポスト
- 玄関までの階段
- 駐車場
インターホンとポストは仮設で設置することが可能です。間に合わない場合は建築会社に依頼して、仮のポールにインターホンを設置しておいてもらいましょう。ポストはダンボール箱なんて場合もありますね。
玄関までの階段、これも 建築会社に依頼すれば仮設の工事用階段を残しておいてくれます。ずっとは借りておけませんので、速やかに外構工事を行って返す必要があります。でも1ヶ月程度はお願いすれば借りられるでしょう。
駐車場は土のままだと泥だらけになってしまいます。予め、コンクリートを打つ前の 砕石敷きまで完了させておくとよいでしょう。
こんな中途半端な状態では住みたくないという方は、建築引渡しから引越しまでの期間を長めに取り、外構工事の期間を設けるようにしてください。
住んでみるとわかることもある
外構工事を引越し後行うメリットは、住んでみてわかったことに対処できる、という事です。住んでみてリビングの窓から隣地の勝手口が見えて気になる、お隣の二階からの視線が気になるなど問題がわかってきます。それに対処できるのは後から工事をする利点ですね。
住んでから気になってくることは次のような内容が多いです。
- お隣の視線
- 洗濯ものなど家事の動線
- 自転車などの置き場
- 照明計画(案外暗いので照明を追加したい、など)
庭は最後にしましょう
引っ越した直後は片付けや家具の購入、手続きなど忙しいものです。そんな時、ばっちり完成したお庭があると、引越し翌日から植物の手入れをしなくてはなりません。でも忙しいと目が行き届かなくなりがちですよね。1ヶ月くらいしてやっと落ち着いて庭を見ると、すでに荒れてしまっている・・・なんて悲しすぎます。
植物の植え付けは引越し後、生活が落ち着いてからにした方が良いです。バタバタした生活の中では植物の手入れが行き届かなくなす。ゆとりができてからのお楽しみにとっておきましょう。
まとめ
引越しまでに外構工事が完成していなくても大丈夫です。あせってもいいことがありませんので、どっしり構えてゆっくりやりましょう。住んでから見えてくることもあります。
もちろん引越しまでに完成しているに越したことはありませんが、無理するくらいなら後からで大丈夫です。せっかく貯めたお金、大切に使ってくださいね。