【外だからこそより安全に】外構の階段と手すりの付け方 その2

こんにちは。エクステリア&ガーデンデザイナー ふじさき かなこです。

「外構の階段と手すりの付け方 その1」の続きです。

今回は気をつけるポイントの内、5~7を解説していきます。

  1. ゆるやかな階段にする
  2. 途中で蹴上げの高さを変えない
  3. すべりにくい素材を選ぶ
  4. 視認性の高い素材を選ぶ
  5. まわり階段は極力避ける
  6. てすりをつける
  7. 照明をつける

5:まわり階段は極力避ける

5つ目のポイントは、「まわり階段を極力避ける」ということです。

まわり階段とは次の絵のように、方向を変えながら上がる階段のこと。

内側の踏み面が狭くなるので足を踏み外しやすいです。私自身もまわり階段で転んだことがあります。

どうしても仕方のない時以外は、まわり階段は避けて計画しましょう。階段の方向を変える時は下の図のようにすると安全です。

6:てすりをつける

6つめのポイントは「てすりをつける」ということです。

恥ずかしながら私、手すりの重要性に妊娠してから気づきました。妊娠中は特にくだりの階段が怖くて、手すりがあったら必ず持っていました。子供も1年生くらいまでは手すりを使っていましたし、高齢者や目の悪い方にも必須のものだと思います。独身で若い頃は、手すりなんて必要ないよね・・・と思っていましたが、少し条件が変わると必須アイテムになったのです。なんでも体験してみないと実感できないものですね。

外構・エクステリアの業界は若くて元気な男性が多いですから、難ありの人の気持ちはわかりづらいかもしれません。設計士から提案がなくても、ご自身で要望を伝えた方がよいと思います。

 

手すりの付け方のポイントは「できる限り階段全体をカバーする」ということ。

まずこちらの絵を見てください。

普通に手すりをつけるとこのようになります。ただこれだと、上の折り返した3段分くらいがカバーできていません。手すりが必要な人というのは、そのあと3段が大変なのですからできる限り全部カバーします。

こんな感じです。

さらに子供はこの高さだと手すりをつかむことができません。子供が利用する場合はこのように、2段にします。

手すりはあとからでも工事することができます。若くて元気な時は必要なくても、年をとって怖いなと感じ出したら設置を検討してみてください。

また、自治体によっては補助金がでる場合があります。その場合アイアンてすりのようなデコラティブなものは認められないので、シンプルな介護用てすりを選びましょう。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。(介護のスゝメ)

7:照明をつける

最後のポイントは「照明をつける」です。

夜の階段は思っている以上に暗いもの。夜に出入りすることが多い場合は、照明の設置も検討しましょう。また、階段につける照明は後付けするのが難しいので一番最初に計画しておきたいところです。

階段照明のつけかたは次のようなパターンがあります。

階段の側壁につけるパターン。階段を横から照らせるのでまぶしくなく、見やすい照明です。

階段の上に上向きの照明をつけるパターン。

階段のまわりの花壇などに照明を入れ込むパターン。これならソーラーライトを使えば後付けできますね。

はやりの「蹴こみ」にバーライトをつけるパターン。商業施設みたいでかっこいいですね。

 

階段に照明をつける場合は、予め計画しておくことが大事です。後付けが難しい場所なので、最初によく考えておきましょう。

安全な階段とてすり まとめ

以上で安全な階段とてすりについての解説は終わりです。

もう一度ポイントをおさらいしておきましょう。

  1. ゆるやかな階段にする
  2. 途中で蹴上げの高さを変えない
  3. すべりにくい素材を選ぶ
  4. 視認性の高い素材を選ぶ
  5. まわり階段は極力避ける
  6. てすりをつける
  7. 照明をつける

全部をクリアするのは難しいかもしれませんが、できる限り安全に配慮した階段計画にしたいですね。やっと手に入れた憧れのマイホームで怪我をするなんて悲しすぎる。階段は一番事故が起きやすい場所です。デザインも大事ですが、安全にも気を使ってプランを作りましょう。

「外構の階段と手すりの付け方 その1」はこちら

 

アプローチをスロープにしたい方はこちらの記事をどうぞ。

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