リックパースコンテスト2020 2作品入賞しました!

こんにちは。エクステリア&ガーデンデザイナー coniwaのふじさき かなこです。

今回は嬉しいご報告です。

リックパースコンテスト2020に2作品入賞、優秀作品に1作品選ばれました。

毎年どんどんレベルが上がっていくパースコンテスト。

そんな中、今年も入賞することができ本当に嬉しく思います。

ガーデン部門奨励賞「南の楽園」

こちらはガーデン部門で奨励賞をいただいた「南の楽園」です。

2019年末、タイ旅行をした時のイメージを表現しました。

バンコクの「JIM TOMPSONの家」で見たプライベートガーデンにヒントをもらっています。

主役はハスの花。実際に自分で撮影した写真を取り込んでいます。

その写真がこちらです。

同じ花が並んでしまわないように、何種類か切り抜いて配置しています。

写真をパースに取り込む時、色合いや鮮明度などを合わせないと張り付けたように浮き立ってしまいます。

今回はこのハスの花の他にも、RIKCADオブジェクト間で質感がなじまない植物があったため、全体の調整に苦労しました。

このパースで挑戦したこと

コンテストでは、必ず新しい事に挑戦することにしています。

このパースで挑戦したのは次の事です。

  • 縦構図
  • 水の表現(バンプ)
  • 写真の取り込み
  • 自分が見た風景の再現

挑戦したポイントについてはおおむねうまくいったと思いますが、もう少し建物や背景の作りこみをして完成度を上げられたかも、というのが反省点です。

ちょっと絵っぽく寄りすぎてしまったので、フォトライクな表現を追求できればもう少し評価が変わったのかなとも思います。

プレゼンボード部門奨励賞 Natural life ~森に暮らす~

こちらはプレゼンボード部門で奨励賞をいただいた作品「Natural life」です。

プレゼンボード部門は初挑戦でした。この作品が評価いただけた事が、今回一番嬉しかった事。

 

実はこの作品は実験でした。

2019年に受賞者セミナーで「超絶テクニックがなくても、普通のプランを印象良く見せることができる」というテーマでお話をさせていただきました。

それを実証しようと思ったのがこちらの作品です。

このプレゼンボードには特別なテクニックはひとつも使っていません。

通常業務で作業するのと同じ、何の変哲もないパースばかりです。

プラン的にも、特別なデザインは全くなくシンプル。

普通のパースを並べただけでも良い印象を与える、という事に挑戦しました。

 

プレゼンボードは、coniwaのサービス通信講座

「RIKCADパーステクニック ベーシック講座」で解説している手法で作成しています。

 

使ったソフトはごく普通。

RIKCAD、若干レタッチを用い、レイアウトはRIKCAD上で行っています。

他のソフトを使えばもう少しドラマチックに仕上げられたと思いますが、あえてそれはせず普通のツールのみで挑みました。

今回一定の評価をいただけた事で、私の理論を実証できたのではないかと自信を持てました。

次回はもう少し複雑な表現にも挑戦していきたいと思います。

このパースで挑戦したこと

  • プレゼンボード初挑戦
  • プレゼンボードでストーリーを表現する
  • 難しいテクニックを使わない
  • 特別なソフトを使わない

審査員の福元先生から「平面図も見たかった」というコメントを頂いたので、次回は平面図にも挑戦してみようと思っています。

ライティング部門優秀作品「おかえりなさい」

こちらは二次通過の優秀作品として掲載されているパースです。

少し薄暗くなってきたマジックアワーの時間帯、家の灯りを見てほっとゆるむような瞬間を表現しました。

これは今っぽい空気感を出したいと考え、海外の住宅を参考にしながら作りました。

〆切前日に大急ぎでつくったので、作りこみが浅くパンチが足りないのが反省点。

コンテストの作品としては物足りない出来だったかもしれません。

ただこうしたブログに使う画像など、素材としては汎用性がありそうな気がしています。

主張が薄いので、脇役としては非常に使いやすいというか。

でも主張が薄いという時点で、コンテスト向きではなかったという事ですよね。

このパースで挑戦したこと

  • 極限まで明るい夜景パース
  • 室内の作りこみ
  • 今の空気を感じさせるデザイン
  • シンメトリー構図

番外編 落選作品「おばあちゃんち」

そして最後は番外編。

今回4作品応募しましたが、ひとつは落選となりました。それがこの作品です。

でも実はこれが一番気に入っています。

これは祖母の家の縁側をイメージしてつくりました。

子供の頃、祖母の家の縁側が大好きでした。外と中のあいまいな空間。

陽があたたかくさして、とても居心地が良かった事を覚えています。

その祖母も昨年大往生しました。これは追悼として気持ちを込めて作った作品です。

ちょっと怖いかもしれませんが、縁側に立っているおばあちゃんの顔が暗いのはあの世の人だからなんです。

シャボン玉では命のはかなさを表現しました。

 

このパースでは「人物」と「動き」に挑戦しました。

とても難しいテーマだったので、挑戦できたことは自分の糧になったと思います。

 

シャボン玉はレタッチで追加したのではなく、RIKCAD上に入力しています。

設定にかなり時間がかかったんですよ。今回残念な結果でしたけれど。

あまり汎用的な内容ではないですが、要望があれば設定を公開しようと思います。

このパースで挑戦したこと

  • 動きの表現
  • 人物を主役にする
  • 見た人の感情を動かす

なぜこのパースは落選してしまったのかについて、じっくり考えそれなりに結論を出しました。

次回はその反省を踏まえ、作品づくりに役立てたいと思います。

【ダメ出し募集】

どうか皆様も率直な感想・ご意見をお聞かせください。

これが理由じゃない?というご意見があればメールをいただけると嬉しいです。

(でもどうかやさしくお願いしますね。)

まとめ

リックパースコンテスト2020の結果報告と振り返りでした。

大きな反省としては、今年の作品は全体的に地味だったという事です。

コンテストなので目をひく華やかさは必須ですが、他の事に気を取られてその基本がおろそかになりました。

私は超ナチュラルな地味世界(畑とかその辺の川とか映えないもの)が好みなので、つい自分の嗜好が出すぎてしまったと思います。

 

4作品紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

これからコンテストに挑戦する皆様の参考になれば嬉しく思います。