【外構用語解説】門扉の種類と使い勝手

クローズ外構

こんにちは。エクステリア&ガーデンデザイナー ふじさき かなこです。

外構計画の打ち合わせを始めると当たり前のように出てくる専門用語に戸惑うことがありますよね。本記事では、門扉(もんぴ)の種類と使い勝手、記号の読み方について解説します。

門扉の種類

まず門扉の種類と使い勝手について説明します。門扉には「両開き」、「親子開き」、「片開き」、「引き戸(スライドドア)」があります。

両開き門扉

両開き門扉とは、このように同じ大きさの扉が二枚ついている門扉のことです。

両方の扉を開けば広く使えますし、どちらの扉を開閉しても良いので使いやすい形です。

平面図ではこのように表記されます。

外構の門扉は直接壁に取り付けるタイプよりも、下図のように柱を建てて設置するケースが主流です。平面図には柱の位置が小さい四角形で示されています。

門扉のサイズは「07-12」のように表記されます。07とは一枚の扉の幅を示します。07というのは70cmの事です。12は高さを示し、120cmの高さであるという意味です。

ですから「07-12の両開き門扉」と言えば、幅70cm高さ120cmの扉が2枚付いた門扉で、全開すると幅140cmの通路になるものを指します。

親子開き門扉

親子開き門扉とは、下図のように幅の広い扉と狭い扉が二枚ついている門扉の事です。

通常は幅の広い扉を開閉して出入りします。狭い扉も開閉できるので、大きい荷物などを入れる時、全開すれば広い間口を取ることができます。左右どちら側に広い扉を配置するか、で使い勝手が異なってきますので注意しましょう。

平面図では次のように表記されます。

門扉のサイズは「04・08-12」のように表記されます。04・08とは幅40cmと80cmの扉が1枚ずつ付いているという意味です。12は両開き門扉と同じく高さを表し、120cmの高さの扉であるという意味です。

片開き門扉

片開き門扉とは、1枚扉の門扉を指します。

門扉を設置したいけれど、幅が十分に取れない時、勝手口などに利用します。幅が狭いので、メインになるアプローチにはできるだけ両開き門扉や親子開き門扉を採用したいものです。

平面図では次のように表記されます。

門扉のサイズは「09-10」のように表記されます。09は扉の幅が90cmであることを示しています。片開きなので扉は1枚だけです。10は高さが100cmであることを示しています。

引き戸(スライドドア)

あまり知られていませんが、外構にも引き戸を付けることができます。

車いす利用の方がいる場合はもちろん、荷物をたくさん持っている時、小さいお子様と手をつないでいる時などに便利です。設置するためには扉を引き込むためのスペースが必要になります。

平面図ではこのように示されます。点線が戸を引き込んだ時に必要なスペースです。

サイズは「12-12」のように表記されます。他の門扉と同様、最初の数字は幅を示し、二つ目の数字は高さを示します。この場合は、扉の幅が120cmで高さが120cmの引き戸という意味です。

ひとつ注意したいのが、引き戸の場合は扉の幅イコール最大開口ではない点です。最大開口は扉の幅より少し狭くなりますので、カタログを見て確認しておきましょう。

門扉の種類 まとめ

門扉には次の種類があることを解説しました。それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、最適な門扉を選んでみてください。