エクステリア&ガーデンデザイナーふじさきかなこです。
2018年エクステリアエキシビジョンに行ってきました。
主要メーカーが一同に会するのは、一年に一度、このエクステリアエキシビジョンだけ。日本最大級のエクステリア・外構関連の展示会です。
プロ向けの展示会ですが、一般のお客様にもおススメしたいイベントなんです。ポストや表札、フェンスなど色々な種類を一度に見ることができるのはとても参考になりますよ。ただ、一般の方にはほとんど知られていないのが残念。
そこで行かなかった方のために、目に付いた商品をいくつか紹介したいと思います。
Contents
全体の傾向
近年のデザインのキーワードとしては次のようなものがあります。
- ヴィンテージ
- アンティーク
- 男前インテリア
- カフェ風
- インダストリアル
エクステリア・外構のデザインは、インテリアで流行したものが少し遅れて入ってきます。今年の展示会でもそれを意識した新商品をたくさん見かけました。
また、今年忘れてはならないのが 「宅配ボックス」です。これなしには語れないくらい、各社力を入れている様子が見て取れました。
私も今回のエクステリアエキシビジョンでは各社の宅配ボックスをしっかり比較する、という目的がありました。宅配ボックスに関しては、じっくり語りたいので、別にまとめ記事を書く予定です。
2018年の流行をうまく取り入れた外構商品
では今の流行をうまく取り入れて素敵だな~と思った商品をいくつかご紹介します。
LIXIL フェンスAA/門扉AA
なんといっても、今回の一押しはLIXILのフェンスAA/門扉AAという商品です。こちらの写真を見てください。
これ本物の木にしか見えないですよね・・・。しかもエイジング加減がいい感じでしょう?
実はこれは木ではないんです!アルミラッピング材という材料で、下地はアルミ、仕上げは木調のシートで作られています。従来こういったアルミラッピング材は触るとツルッとしていたのですが、こちらの商品は木のでこぼこも表現されています。
また従来の商品は端部が残念なキャップだったのですが、このフェンスAAは端部まで木調の仕上げが施されていてめちゃくちゃクオリティが高いです!!そしてラッピング材の柄も超リアルですよね。継ぎ目が不自然にならないように気を配っているそうです。
これは門扉バージョンです。本物の木で作ると劣化やゆがみが出たり、重たかったりしますが、アルミラッピング材なので軽くてメンテナンスも不要です。唯一残念なのが取っ手のデザインくらいですかね。もうちょっと雰囲気がある素材だと良かったかなあ。
これは目隠しフェンスです。木にしか見えない!!!実物を見ても木にしか見えなかったです。横板一枚一枚がフラットではなく、少し膨らんでいます。それが立体感を生みリアルな木質感を出しているんですね。色もお洒落です。
こちらのフェンスAA/門扉AAは2018年9月発売開始だそうです。
出たら絶対提案に入れたいです!正直待ちきれません。(興奮しすぎ)
タカショー セラレバンテ・セラウォール・セラウッディ
お次はタカショーのタイルです。最近、お洒落な商業施設ではウッド調のタイルがよく使われています。そんな雰囲気を取り入れた風合いのあるタカショータイルラインナップです。
セラレバンテは石調タイル。セラウォールはコンクリート杉板打ちっぱなし風タイル、セラウッディーは木調のタイルです。どれも主張しすぎないカラーでおしゃれに決まりそうです。大判タイルも最近の流行です。
セラレバンテを貼った門柱です。本物の石みたいですよね~。ムラがちょうどよくて、かっこいいです。
三協アルミ ラステラ
白いデッキが可愛らしいですね。シャビーシックな雰囲気が好きな方に。カラーは写真左下の3色を加えて、合計4色展開です。女性にはこのホワイトと左のベージュ。男性にはカーキやブラックが人気だそうです。
白いデッキは汚れませんか?と営業さんに質問しました。汚れたらデッキブラシでこすれば綺麗に落ちるとのこと。傷やどうしても落ちない汚れは、ステンレスたわしでこすって少し削ると綺麗に消えるそうです。
上のアイアン調のてすりと下画像のガラスパネル入り手すりが新発売になりました。ガラスパネル入りの手すりはリゾートっぽさがあって素敵ですね。
マチダコーポレーション セラフィスウッディタイプ
次は化粧ブロックです。ここでもウッド調が出てきました。
シャビーシックな雰囲気のウッド調仕上げが施された化粧ブロックです。
セラフィスウッディタイプの一番の特徴は目地がないこと。通常の化粧ブロックは積む時にモルタルの目地が出ます。このブロックは目地を仕上げの内側に納めていることで、これだけすっきりとした外観になっています。
ただしひとつ注意が必要。ブロックをカットしてしまうと、目地なしおさまりができません。ブロックをカットしなければならないような設計にはしない方が良さそうです。
TOYO ヴィンテージウッドペイブ スギーペイブ
次は私の大好きなメーカーTOYO(東洋工業)の商品です。
コンクリート枕木、業界ナンバーワンクオリティのTOYOさんですが、また一歩新しいペイビングを開発してくださいました!
「ヴィンテージウッドペイブ」です。中央の木っぽい素材、実はコンクリートでできています。これも木にしか見えないですよね!しかも色もいい。ホワイトいいです。
ちなみにまわりのレンガっぽいやつもコンクリート商品「パンダブリックペイブ」です。角がいい感じに落ちていて、ヴィンテージのレンガのようです。
コンクリートで作ることにより、レンガの半分くらいの価格で造れるそうです。 コンクリート製品を上手に使えば、安価に雰囲気のある外構・庭をつくることができるんですよ。
こちらは「スギーペイブ」。杉板コンクリート打ちっぱなしのテクスチャーが再現されています。クールでかっこよくかつ温かみもある舗装材です。男前インテリアっぽいですよね。
番外編
次は単純に、インパクトのあった商品を紹介します。
四国化成 マイポートセブン
これかっこよくないですか?未来って感じがします。箱型のミニマムデザインの住宅に似合いそうです。お洒落でシャープなエクステリアになりそうですね。
美濃クラフト おもしろ表札
ちょ、美濃クラフトさん、遊びすぎでしょ。聖剣表札って!これ結構大きくて、1m以上はあったと思います。
数年前から売っている商品なのですが、なんと今まで50本も売れているそうです!物好きがいるものですねえ~。インパクトは絶大です。
この表札を主役にして、自然素材の多い外構デザインにしたら似合いそうです。
何かと話題のすもうをモチーフにした表札。これはクスッと笑ってしまいますね。美濃クラフトさんはこういった面白い商品をたくさん出しています。もちろん普通の素敵なデザインの表札もたくさんありますよ。
タカショー クールドロップルーバー
水の気化熱を使って涼しくするフェンス「クールドロップルーバー」です。上からホースで水をぽたぽたと垂らして使います。実際手を近づけてみると、ひんやりと涼しい風が通っていました。
水が垂れているのがわかりますか?こちらの商品、商業施設や公共施設での普及を狙っているそうです。東京オリンピックを見据え、小池都知事にもプレゼン済みとか。オリンピック施設で見ることができるかもしれませんね。
定価26万円となかなか高価なので、一般住宅の外構に取り入れるのはちょっとハードルが高いですね。公共施設などでたくさん売れれば、価格を下げられるとのこと。そうなったら使ってみたい商品です。
まとめ
2018エクステリアエキシビジョンで目に付いた商品をご紹介しました。
今年はカフェ風、ヴィンテージ、ウッド調がトレンドです。私もデザインに組み込んでいきたいと思います。
外構・エクステリアは時代に合わせて進化しています。おしゃれな外構をつくる参考にしてみてください。