82歳のおばあちゃんと7歳の小学生が一緒に楽しめる岩手旅行後編です。
前編では、花巻での「わんこそば体験」「おすすめのお宿 愛隣館」「宮沢賢治童話村」の紹介をしました。
前編はこちら 【花巻温泉・わんこそば】82歳のおばあちゃんと7歳の小学生が一緒に楽しめる岩手旅行【前編】
Contents
4日目 中尊寺金色堂と猊鼻渓で絶景渓流舟くだり
4日目はこの旅一番のメインイベント、中尊寺への参拝です。
中尊寺は平安時代に高僧慈覚大師円仁によって開かれた歴史のあるお寺です。中でも奥州藤原氏によって上棟された「金色堂」は有名ですね。
中尊寺を含む平泉文化遺産は2011年に世界文化遺産に登録され、一帯が趣のあるスポットとなっています。
今回は中尊寺の歴史ではなく、「バリアフリー」な参拝経路について詳しく書きたいと思います。これが、大変だったのですよ・・・。
高齢者に月見坂からの参拝は無理です!!
通常、中尊寺へは月見坂という参道を通って参拝します。「月見坂」というだけありまして、かなりの急勾配の坂が1Km近く続きます。
完全なリサーチ不足です。私達、「中尊寺の参拝は急坂」ということを知らず、母に100mくらい登らせてしまいました。
100mを10分くらいかかって進み、5分休憩。
これ無理だろ・・・。
どうしよう、 岩手まで来たのに中尊寺参拝できずに帰ることになるのかも、という不安が頭をよぎります。でもそこは検索!必ずバリアフリーのルートがあるはずだ。
そして、スマホであっさりバリアフリーについて書かれたサイトを見つけましたよね。なんで最初に調べておかなかったんだろう。
中尊寺バリアフリー参拝ルート
足の悪い高齢者、妊婦さん、ベビーカー、車椅子の方はこちらのルートをお使いください!!
通常は地図右下の駐車場に停めて月見坂を登りますが、 坂の上にも駐車場があります。
その名も 「坂の上駐車場」。500円です。
坂の下の駐車場に比べ狭いです。私達は平日に訪れたので問題なく停められましたが土日は混みそうなので、参拝時間を早めるなど工夫が必要だと思います。
タクシーでもここまで上がってくる事ができます。
中尊寺蓮池の脇を通っていくと、スロープで上がれます。この写真の道を進んでください。スロープの勾配は結構キツイので、車椅子で訪れる場合は腕力のある介助者が必要だと思います。
スロープをあがりきると、金色堂と宝物殿の間に出ます。下の写真は宝物殿。こちらで一休みしましょう。木陰に涼しい風が吹き抜けてとても気持ちがいいですよ。
飲み物やソフトクリーム購入することもできます。
ここまで来ればあとはバリアフリーで、「本堂」「宝物殿」「金色堂」を参拝することができます。 車椅子利用者用のトイレも整備されています。
まずは本堂を参拝。ご本尊のお釈迦様がやさしいお顔でお迎えしてくれます。
本堂を参拝したあたりで、11時をまわりました。このまま、宝物殿と金色堂を見学すると13時すぎてしまいそう。前日、お昼ご飯が遅くなって子供が超不機嫌になったことが思い出されます・・・。
ということで、まずは昼食を取ることにしました。
中尊寺の敷地内には、1ヶ所食事どころがあります。それがこちらの「かんざん亭」。ジャズが流れるカフェ風の食事どころです。眺望も最高でした。
こちらは「夏涼そば」。美味しかったです!
こちらは自然薯マルゲリータ。自然薯がかかっていて珍しかったです。 コショウがしっかり効いているので、辛いのが苦手なお子さんはかけないでください、とお願いした方がいいかも。
ゆっくりお昼休憩をしたら、宝物殿と金色堂を見学。 宝物殿で先に解説を聞いてから、金色堂に行くのをおススメします。
金色堂の中は撮影不可。是非訪れて、ご自分の目で見てみてください。圧倒されました。権力者ってすごい・・・。
さてここらで子供が完全に飽きてグズッてきました。。。本当はこの後「毛越寺」に行こうと思っていたのですが無理そうです。
そこでルート変更して、猊鼻渓という景勝地で舟くだりをすることにしましたが、大正解!!
猊鼻渓での渓流舟くだりは高齢者でも楽しめます
中尊寺から車で30分ほどのところに「猊鼻渓」(げいびけい)という景勝地があります。こちらでは舟くだりを楽しむことができます。
舟くだりというと、足場が悪いから母には無理かな・・・と思っていたのですが、HPには車椅子の方も乗れますとの文字が!(車椅子の場合は予約が必要)
これなら何とかなりそうです。
舟は30分に一艘出ています。行き30分、途中歩いて散策20分、帰り30分という1時間半程度の行程。結構長いのでゆったり楽しめますよ。途中の散策路にはトイレがあるので、お手洗いも大丈夫です。
乗船する前に、魚のエサ(50円)を購入しておきましょう。
舟が出るとすぐ、鴨や魚が追いかけてきます。触れそうな距離まで来てとても可愛いです。
水がとても綺麗で、魚ががはっきり見えます。ウグイだそうです。
こんな感じで穏やかな川と絶景をゆったりと楽しみます。セミの声だけが聞こえてとても静かです。癒されますよ~。
終点では舟を降りて散策ができます。探検気分で子供大興奮!母にはちょっと厳しかったので、待っていてもらいました。 舟を降りたところに屋根とベンチがあるので、足が悪い方でもゆっくり待っていることができますよ。
散策路の売店にも魚のエサが売ってます。行きで使い切っても大丈夫!
帰りの舟では、船頭さんの舟歌を楽しんで。いい声で風情がありました。
こちらの舟くだり、お正月でも関係なく年中無休で運行しているそうです。冬は舟にコタツが設置されるとか。雪の中を行くのも気持ちがよさそうです。秋の紅葉もすばらしいそうです。どの季節も体験してみたい・・・。
大人のお楽しみ 酒蔵訪問「世喜の一酒造」
さて、中尊寺も無事参拝でき、子供も舟くだりで満足。
次は大人だって楽しみたいじゃない~?ということで、ホテルに一度戻った後、夫と私で近くの酒造に行ってきました。
一関の蔵元、世喜の一酒造です。もちろん日本酒の蔵元なのですが、ビールも造っています。
蔵の博物館、カフェ、レストラン、売店が揃っています。
売店ワクワクするでしょ!試飲もできますよ。
レストランでは食事だけでなく、 カウンターで一杯だけ飲むなんて楽しみ方もできますよ。私達はビール飲み比べセットを頼みました。
ちょうどレッドエールを切らしているということで、フレーバービールをいただきました。どれも美味しかったのでけれど、スタウトが香り高くて美味しかったなあ・・・。生っていいよね・・・。
夕食の前だというのに、ちょっとだけツマミを。こちらで夕飯でも良かったな、と思いました。
後ろ髪引かれながら、ホテルに戻り、夕飯は和食コース。もうお腹一杯です。
5日目 台風のため、観光せずに急いで移動
5日目は「毛越寺」を観光する予定でしたが、その日の午後に台風が東京に接近との予報。子供と母を連れて、電車が遅れがちな東京を移動するのは厳しい・・・。ということで泣く泣く観光をあきらめ、朝食後すぐに新幹線に乗りました。
毛越寺は平安時代に作られた浄土式庭園がほぼ完全な形で残されている貴重な場所。
ガーデンデザイナーとしては一番楽しみにしていた場所だったのですが、ここは無理せずまたの機会に。ううう、悲しい。
結果的に雨が降る前に戻って来られましたので、判断は正しかったと思います。大人だけだったら、強行していたかもしれませんけれど。
6日目 羽田から鹿児島へ
6日目は母が羽田から鹿児島へ戻ります。無事飛行機も飛ぶようで良かった良かった。
5日目に観光しなかったので、疲れも取れてかえって良かったかもしれません。
親が高齢になっても、あきらめなければどこへでも行ける
82才の母と7才の娘を連れた家族旅行。どうなることやらと思っていましたが、とても楽しく過ごすことができました。お母さん、元気でしたね~。
年を重ねると、出かけるのが億劫になったり、出先での体力やトイレが心配だったりで躊躇してしまうことが増えると思います。母もずっと旅行に行きたいと言いながらも、体調を崩したり怪我をしたりで弱気になっていて、数年越しにかなった家族旅行だったんです。
残念だけど、高齢になればなるほど選択肢は狭まってきます。 でもあきらめなければ、まだまだ色んな体験ができる。私達夫婦にとっても、母と旅行できたことは良かったなと思います。
次は海外も行っちゃう?なんて話しながら帰ってきましたよ。
前編はこちら 【花巻温泉・わんこそば】82歳のおばあちゃんと7歳の小学生が一緒に楽しめる岩手旅行【前編】
今回訪れた場所まとめ
- わんこそばが食べられる老舗お蕎麦屋さん やぶ屋
- ファミリーにおススメ 花巻の温泉宿 愛隣館
- 宮沢賢治童話村
- 新渡戸記念館
- 一関の食事が美味しいホテル ベリーノホテル一関
- 中尊寺
- 絶景!!猊鼻渓で渓流舟くだり
- 世喜の一酒造で地酒を堪能、ビールもあるよ